大型トラックや特殊車両のロードサービスでは、運転手から限られた情報を聞き取り、レッカー手配が必要なのか、その場で応急処置できるのかを短時間で判断する必要があります。
しかし、その判断には豊富な経験と専門知識が求められ、多くのコールセンターではベテランオペレータへの相談が日常的に発生していました。また、膨大なマニュアルから必要な情報を探す時間も長く、対応品質や教育コストの面でも課題となっていました。
そこで、音声認識AIとRAGを組み合わせたリアルタイム支援システムを開発。AIが通話内容を理解しながら必要な質問や最適な対応方法を提示することで、経験に依存しない高品質な応対を実現しました。
対象業界、解決した課題、現在のフェーズ、採用したソリューションと得られた結果を、まずはサマリとしてまとめています。
ロードサービスを行うコールセンター
AIが運転手との通話内容をリアルタイムで解析し、会話を要約するとともに、次に確認すべき質問や推奨対応を自動提示。社内マニュアルをRAGとして活用することで、オペレータが検索することなく必要な情報へ瞬時にアクセスできる環境を構築しました。
AIがリアルタイムでオペレータの判断を支援することで、対応時間を短縮し、時間当たりの対応件数向上に貢献しました。また、ベテランへの相談回数を大幅に削減し、専門人材がより付加価値の高い業務へ専念できる体制を構築。さらに、新人でも一定品質の対応が可能となり、教育期間の短縮と応対品質の標準化を実現しました。
なぜこのプロジェクトが立ち上がったのか、その背景を整理します。
ロードサービスでは、一つの判断ミスが現場への到着遅延や不要なレッカー手配につながるため、オペレータには高い専門性が求められます。そのため、経験の浅いオペレータだけでは対応できず、ベテランへ相談する運用が常態化していました。
しかし、問い合わせ件数が増えるほどベテランの負荷も増え、教育や品質管理にも多くの時間が割かれるようになっていました。
過去の課題や、これまでの方法で解決しきれなかった理由を明確にします。
対応手順や判断基準をまとめたマニュアルは整備されていましたが、情報量が膨大で、電話中に必要な情報へ素早くたどり着くことは容易ではありませんでした。
結果として、オペレータはベテランへ質問するか、マニュアルを探すかのどちらかとなり、対応時間の長期化や品質のばらつきが発生していました。また、新人教育にも長い期間を要し、人材不足の解消を難しくしていました。
クライアントが抱えていた状況と、それに対して弊社が提供できる強みの両面から整理します。
基本方針から提案ポイント、発注者にとっての価値、そしてなぜこの方法を選んだのかという判断根拠までを順に示します。
オペレータは電話中にマニュアルを探す余裕がありません。そのため、検索システムではなく、会話を理解したAIが必要な情報を先回りして提示する仕組みを採用しました。これにより、オペレータは運転手との会話に集中しながら、高品質な対応を行えるようになっています。
本プロジェクトで我々がスクラッチから設計・実装したコンポーネントを、主要なものから順に列挙します。
モデルが判断を行うために必要なデータと、その形式・取得元を整理します。
推論結果としてどのような形でデータを外部へ渡すか、その形式と活用法を示します。
社内系統及び外部サービスとの接続点と、その接続方式をまとめます。
見えずらい部分で効いた設計・実装上のポイントを大きなものから順に記します。
キックオフから本番稼働までに要した期間と、本プロジェクト全体の費用感をまとめます。