
自由に動かされるラックの現在地をカメラで検知し、探し回る時間を削減した在庫マップシステム。
工場の倉庫では、部品や資材を載せたラックに車輪が付いており、作業内容に応じて従業員が自由に移動させていました。ラックの形状はほぼ同じで、定位置も決まっていなかったため、必要なラックがどこにあるのかを見た目だけで判断することは困難でした。 どのラックに何が入っているかは既存のデータベースで管理されていました。しかし、データ上で目的のラック番号が分かっても、現場でそのラックを見つけるには倉庫内を歩き回る必要があります。探索のたびに作業が中断され、担当者の記憶や経験にも頼る状態が続いていました。 求められていたのは、在庫管理システムを作り直すことではなく、既存データを活かしながら『ラックが今どこにあるか』だけを簡単に把握できる仕組みでした。
各ラックの上部にArUcoマーカーを取り付け、外観が同じラックでもカメラから個体を識別できるようにしました。現場の運用を大きく変えず、ラックを自由に移動できる状態を維持しています。
天井が低い環境でも広い範囲を確認できるよう、広角カメラを採用しました。撮影画像から各マーカーを読み取り、ラックの位置を継続的に特定します。
検知したラック番号を、既存データベースで管理されている収納物の情報と連携しました。利用者は倉庫マップ上で目的のラックの現在地を確認できます。
目的のラックの位置をマップ上で確認できるため、倉庫内を端から端まで歩いて探す必要がなくなりました。探索による作業中断を減らし、本来の入出庫や製造作業に集中しやすくなります。
『最後に誰がどこへ動かしたか』を知っている人を探す必要がなくなり、経験の浅い従業員でも必要なラックへたどり着ける状態を整えました。
収納物の管理方法はそのままに、ラックの現在地だけを追加で取得する構成としました。大規模なシステム刷新を避けながら、現場で不足していた可視性を補っています。
撮影画像からマーカーを検出してラックを識別し、カメラ映像上の座標を倉庫マップ上の位置へ変換します。取得した位置情報を既存のラック情報と紐づけ、現在地を更新します。
3カ月
300万円